和モノの生地

イギリスにいると和のものは何かと人気だ。ちょっとした小物を作ってプレゼントすると大変喜ばれる。


以前は日本に一時帰国したときに京都の「天神さん」とか「弘法さん」の古着市で古着を購入し、ほどいて洗って使っていたが、古着だと生地が痛んでいることもあるし、手間がかかる。また、<小物を作るなら少量で十分なので、部屋が切りかけの生地に占領されていたものだ。


最近は、先日も紹介したクラフトマックスで気に入った生地を必要量購入しては母に送ってもらっている。こちらに居ながらネットでサンプルを見ながら注文できるのでありがたい。で、手紙とか雑誌、海苔とかふりかけと一緒に送ってもらうのだ。とりわけ、パッチワークとか、少量で沢山の種類が欲しいときは重宝する。また、新品であることもありがたい。


ボタンも良い。イギリスには個性的なボタンが沢山あって、専門店やコレクターもいるが、和のものにあわせるには日本のものが良い。こちらのものはごつかったりするのだ。そして何より差別化が図れる。


こうして創ったものをこちらの人に差し上げると、時に「わたしも欲しいわ、注文できないかしら」なんて聞かれることもあるのだ。

マインドマップ

2003年に渡英してファッションデザインの大学と大学院を出た。こちらのデザイン開発は論理的だ。それを学ぶために渡英したのだ。

まず、コンセプトを出す。このとき、マインドマップという手法を使う。自分の頭の仲にあることを視覚的に、2次元あるいは3次元的に描き出すのだ。これはOL時代に会社でマーケティング部門にいた時にも使ったが、クリエイティブ系には特に有効だ。

ただし、言葉の問題があってよく理解できなかった。いつも勉強するときには、日本のテキストを参照したり、論文も日本のものを対象にして参考文献チェックを逃れたりしていたものだ。

最近、このマインドマップ作成ソフトを見つけた。「マインドマネージャー」という。紹介ビデオを見たのだが、いや、わかりやすい。

マインドマップの3分間デモ動画をご覧ください。


マインドマップ作成ソフトの詳しい情報はこちらから

そして余談だが、このウェブサイトがシンプルでわかりやすいので。余分な装飾を廃して4つの項目、「トップページ」「製品情報」「ユーザーの声」「ご購入」にセグメントされている。このサイトのデザインを見ただけでも信頼できる。

わたしはこれからビジネスプランやコンペティションに応募していく予定なので、このソフト、買ってしまおうかと思っている。UKアート留学生の皆さんにはお勧めします。日本語だし。

手芸ショップ

憧れのイギリスに行って手芸三昧!って思っていた。いや、ボビンレースとか習ってみた。そしてわかったことは、手芸の材料が高い!、品質が悪い!、そして日本製品が大量にある!ということだった。で、他のファッション留学生もそうだと思うが、日本から取り寄せたり、帰国時に大量に買って帰るようになった。こっちの人に頼まれることもある。

そうすると便利なのがウェブサイトだ。こちら、クラフトマックスなんかで購入しては、送ってもらったり、帰国時にまとめて持って帰るのだ。

例えばミシンなんか、スタジオにあるけれど週末や夜使いたかったり、ジグザグや刺繍がしたいと家庭用が必要だ。また、編み物
など、デパート「ジョンルイス」の手芸コーナーとかこちらの売り場はクロバーとか日本製品だらけだし、美しい日本の刺繍の材料は、こちらの手芸仲間、レースのクラスのおばさんたちにプレゼントしたり、頼まれたりする。

それでも、こちらの生地やアイリッシュリネンの糸とか、すばらしいものがある。高いのが難点だがこちらでしか手に入らない。これら日英のものを上手に混ぜてクリエイションをするのが楽しいのだ。

アフィリエイトして海外で暮らす

イギリスは入国、ビザ取得が本当に難しい。英語圏でヨーロッパの中心、誰もがあこがれる国だからだ。

わたしもイギリスに来て4年、資金も底をつき、でも就職も厳しい中で、アフィリエイトできないか本気で考え始めた。

A8.netはわたしが探した中で一番メジャーでとっつきやすいものだった。まずはクリックすると3円もらえる、というプログラムに応募してみた。ウェブデザインなんてわからない、とりあえず広告バナーをヘッダーに貼り付けて、おそるおそる自分でクリックしてみた。

あ、リンクが飛んだ!

子供みたいだが、自分がウェブをいじれるんだなあと、実感した。

で、翌日、何と料金が発生しているではないか。

告白する、たった3円だ。でも、「ウェブで稼いだんだなあ」という事実は何者にも耐えがたくうれしくて、「エーハチ」やってて良かったなあ、としみじみ思った。

こちらへ来て4年。修士号まで取ったが、国籍、年齢とか、実際に生きていくうえでは本当に大きな壁があるのだ。アフィリエイトは自分のペースで自分の個性のままで頑張っただけ可能性がある。A8.netには広範囲な広告があるから、例えばわたしならクリエイティブ系とか、イギリス在住のメリットを生かせるものも沢山ある。

とりわけ、わたしと同じような、海外在住貧乏学生さんにおすすめしたい。

プチ整形

イギリスでも整形の広告は一杯ある。英語ではプラスチックサージェリーという。鼻や胸にシリコンを入れるイメージだが、最近は注射らしい。そういうイメージで考えると注射するだけのプチ整形だったら、抵抗は無い。

こちらでは日本より整形に対しておおらかだ。個人主義の国だし、そもそも人種が入り混じっていて誰が美しいか、若いか、実際わからなくなってきたりする。

セレブも堂々と整形している。ボトックスの注射なんて、ネイルのお手入れくらいに日常的なものなのだろう。

そういう私も、歯の矯正、脇の永久脱毛(20年近く前のことで、針脱毛だった)などをして、顔立ちなど少し変わっているし、いつでもノースリーブが切られて、アバンチュールもオッケー(笑)になって、随分開放感を味わっている。

一日で終わるなら、病院にいくというより、エステに行くような感覚で出来そうだ。しかし、ロンドンで行くのはちょっと抵抗がある。やはりホリデーで日本に帰ったときに信頼できるクリニックで受けたいものだ。

イギリス人は生姜好き

megumimaginery2006-11-15

この写真はポピュラーな軽食チェーン「プレタマンジェ」の紙袋である。最近、彼らのロゴマークである星のついた赤い紙袋ではなくこの「生姜バージョン」が使われている。

 
冬場に体の温まる生姜を使うところは日本と同じようだ。また、リアルな写真を使っているところが、「ハーブとしての生姜」というイメージをアピールしていて、日本の生姜のイメージとは少し違うような感じもする。


イギリス人は生姜が好きで、ジンジャーブレッドとか、ジンジャーチョコとか、結構ある。イギリスの生姜はジャマイカから来ていて、味覚的にもジャマイカ料理の影響を受けていると思う。

親切は人をだめにするか

megumimaginery2006-11-09

地下鉄の駅には時々こんなポスターが貼ってある。物乞いにお金をあげても薬を買うお金に消えるので、彼らの更正を考えて、彼らにはあげないで、もしお金があるならロンドンチャリティに寄付してください、というものだ。


これは本当だと思う。薬物に依存していたら、自分にもらったお金をコントロールすることは難しいだろう。また、物乞いをすればお金がもらえると期待するようになったら、そのうち、恐喝、強盗に発展していく恐れもあるからだ。


チャリティではなく、公正な取引を、というのがフェアトレードのスローガンだが、チャリティっていったい何だろうと思ったりする。「フェアトレードファッション」というのが私の修士課程のお題なのだが、それの真に意味するところは、まだ、私の中では明らかにはなっていない。


日本やタイの仏教では、托鉢をする僧に食料やお金をあげることを、正式には「喜捨」する、という。私たちは多分、施しとか、お布施とかって思い込んでいるが、そうではない、喜んで手放させていただく、徳を積ませていただくというスタンスだ。また、各国の文化には、乞食を崇める、あるいは乞食が神の化身であったという話が残っているところがある。イギリスでもテートブリテンにあるエドワード・バーン=ジョーンズの「King Cophetua and the Beggar(コフュテュア王と乞食娘)」という絵にその例が見られる。女嫌いのアフリカの王コフュテアがふとしたことから乞食の娘に恋をする、というものである。どこかの国の説話なのだろうが、ちょっと今はわからない。かつて、「乞食」というものが職業として成り立っていたことの証だろう。あるいは、「働かないことが悪になった」のは、もしかしてキリスト教プロテスタンティズムとか、産業革命以降のことなのかもしれないと思ったりする。


働かないものに施しをする、というちょっと逆説的な行為は、効率最優先の私たちの産業活動に適切なブレーキをかけるのではないか。私たちはともすると自分たちが一番えらいと思い込んでいる。理屈で割り切れないものは排除する。それで良いのだろうか。


何が理屈で割り切れるか、何がもっとも効率的か、あるいはどの効率を最優先させるべきか、っていう命題は文化によって微妙に異なる。ジャンキーにお金をあげるべきじゃないと思うし、チャリティではなくフェアトレードっていうのにも私は賛成だ。でもそれは西欧主導型資本主義の瑕疵を修正するときだけに正しいのであって、いつでも、どこでも正しいかどうかは、もしかしてわからないんじゃないか。