気難しい人たち

megumimaginery2006-10-19

木曜日はレザーの授業。イーストエンドにある校舎に行って授業を受けたら、革の専門店によって材料を買って帰る。イーストエンドはご存知労働者階級の街、革職人にちなんだ学校や店もこの界隈にある。


これら学校の先生とか店員とか、皆もう本当に気難しくって神経質だ。私なんか、早く来すぎたと言っては怒られ、作品が汚かったら無視された挙句、片付けがのろかったら追い出される。店ではこちらの方が店員のご機嫌を伺わなければならない。弁舌さわやかなイギリス人とか、お世辞のうまい中国人にはやさしいのにぃ、と悔しくてしかたない。


でも、何となくわかるのだ。彼らはすごく繊細なのだ。技術のことになると子供のようになる。多分私は芸術家肌で、絶対何か新しいものをつくらなければ気がすまない。きれいに仕上げることよりも、新しい試みをする方が大事なのだ。これは信念だから時には歯を食いしばってでも、流れには逆らわないと気が済まない。だから職人肌の人とは時にぶつかる。今度の学校はどうやら職人気質の校風のようで、今のところ気の合う人は見つかっていない。いや、ファッションという世界は一握りの芸術家とそれを支える大多数の保守的な人々で成り立っているように思う。繊細な才能を巨大な産業に乗せて行くにはそうでもしないと成り立たないのだろう。