スコットランドはイギリスか?

megumimaginery2006-01-20

ノッティンガムの街の中心の目貫通りではストリートミュージシャンがパフォーマンスしている。この日はスコットランドバグパイプであった。


バグパイプ吹きはイギリス中どこにでも居て、何故かモヒカンにキルトをはいたパンクの青年がバグパイプを吹いている、というスタイルも定着していて、最早絵葉書にもなっている。


さてパンクか否かはともかく、バクパイプ吹きはイギリス名物として絵葉書になって、ロンドンの土産物屋には必ずあるのだが、果たしてスコットランドはイギリスなのだろうか。


私達余所者にはイギリスってことで良いじゃないか、という感じであり、おそらくイングランド人も大方同じ意見であろう。実際文句を言うのはスコットランド人だけじゃないかと思う。卒業論文で「アングロマニア(イギリス趣味)」というテーマを取り上げたら、グラスゴー出身の英語の先生が「あなたは私の心証を悪くしたわねー」なんて言われた。でも、結局はスコットランドはイギリスの傘の中で安泰にしていて、イギリスはスコットランドのユニークさを自己のものとしてその魅力の幅を拡げて、持ちつ持つたれつ、といったところである。


イギリスには他にもマン島、ジャージー諸島などイギリスから独立していてEUに加盟していないものの、事実上イギリスの傘下にあって独自の議会と文化を持っている地域がいくつかある。そういう地域はヨーロッパの他の国にもあって、一地方だったり、バチカンリヒテンシュタインみないな独立国家の場合もある。おおむねそれらは平和的に共存している。


ヨーロッパという多民族国家が長年戦争して来た中で作り出した知恵であり、他の大陸でも一考するに値するアイデアである。