ケイト・ブッシュ

megumimaginery2005-12-18

イギリスの個性派女性シンガー、ケイト・ブッシュが新しいアルバムを出した。私が高校生位の頃、ピンク・フロイドデヴィッド・ギルモアに見い出され、リンゼイ・ケンプのパフォーマンスに影響を受け、「嵐が丘」でデビューし東京音楽祭でグランプリを得た女性シンガーである。


昨年当たりからi-D誌などで「ケイト・ブッシュ」がリバイバル!なんて特集が組まれ、先日のパリコレクションでも彼女の曲が使われていた。新しいアルバムでは彼女は40代後半だろうに、全く変わらない声とサウンド世界である。


このひとをわかりやすく例えると、映画「テス」のナスターシャ・キンスキーのような感じだと思っている。あんな美しく繊細な女性、イギリスにはいないんじゃないのお?って思いがちだが、たまにはこんな妖精のような女性が居るのである。彼女のような人がポップミュージックの範疇に居られることは、イギリスのポップミュージック業界の懐の広さを証明するようで、私は嬉しい。


イギリスは個性を大切にする、と聞いていた割に、実際暮らしていると、保守的で、画一的なのであるが、それは自分のスタイルは自分で決める、というスタンスの故ではないかと思いはじめている。自分の意志で異端を貫きとおすことは本当に大変だからである。また、情報量が日本に比べてぐっと少ないということもある。いや、情報量は同じでも、それにあまり影響されないのかもしれない。だから案外日本人の方が表向きは個性的に見えたりする。


でも、たまに個性の強い人がいると、それが豊かに開花する。ケイト・ブッシュはそんなシンガーである。