あなたの頭の中は誰も覗くことは出来ない
今日は朝9:30からの最後のデザインの授業があった。卒論の締め切りが迫りこちらにはあまり時間が割けなくて、おそるおそる出席したが、案の定、批判の嵐であった。
「あなたの頭の中にあるものを出さないと」この簡単なことが、どうしても上手く行かない。3年間、あらゆる先生から言われ続け、それでもやっぱり理解出来ないでいる。
それでも、頭の中に何かあるだけ良いではないか、と気を取り直してもみる。もう一人自分が居たら、どうやったら自分の想いが伝えられるかわかるだろうに。
久しぶりにドイツ屋台に立ち寄って、温かいブルーベリーのワインを注文する。傷ついた心を癒すには、甘くて温かいワイン程適切なものはない。
アルコールが身体に回るにつれて、無念さがこみあげて来る。「こんなに頑張っているのに、どうしてわかってもらえないのだろう」。視界がぼやけて来る。と、学内の選考にも洩れて打ち捨てられていた私のデザインボードを見つけて、「学生が頑張って作ったものを床に放置するなんて許せないわ」と言って、丁寧に拾いあげて手渡してくれたことを思い出した。
「ガルシア・マルケス」の世界、何が何でもわかってもらわなければ。