「その殺人は行なわれなければならなかったのか」
今日はチュートリアル(個別指導授業)であった。以前から言っているが、先生が苦手なので、毎回とても緊張するのだが、今回は大失敗だった。前回の指示を全くやっていなかったのである。
先生は怒るのを通り越して呆れている、というふうだったが、私も作品の醜さに呆れ果て、妙に納得してしまった。写真のトワル(試作)、実際に同級生に着てもらったら、醜いのなんの、彼女も露骨に嫌な顔をしていたが、私もまるで蛙みたいだなあ、と思ってしまったのであった。
先生の指示に従わなければ良いものは出来ないのである。指示に従わなかった理由は、ちょっと思いついたアイデアを試していた時に先生が覗きに来て、布の分量が足りないところを「短すぎる」と言ったことに腹を立てて、意地になって長いものを作り直していたら時間が無くなったからということである。
先生に苦手意識を持っているので無意識に先生の言いつけに背いたり、先生のちょっとした言動を悪い方に解釈して怒ったり恐れて、結局何も手につかなくなってしまったようである。子供の非行と同じだ。
そう思うと、恐れていた先生も、もしかしたら非行に手を焼く中学教師のような心境なのかもしれない、と思ったりもした。
このようなお互いのすれちがいや誤解が大きな事件になって行く機微、まるでガルシア・マルケスの「予告された殺人の記録」のようである。
- 作者: G.ガルシア=マルケス,Gabriel Garc´ia M´arquez,野谷文昭
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/11/28
- メディア: 文庫
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しまった、先生にスタジオに戻すように言われていたボディ、置いてきてしまった。仕方が無いから放っておこう。