ファイナル・コレクション

megumimaginery2006-01-24

卒業に向けて、そろそろエンジンを始動しなければならない。昨日久し振りにデザインワークをやったが、手元が狂っていたような、懐かしいような感じであった。


卒業制作のテーマは「裸の王様」にしている。王様の装束をモチーフに、透明な素材を用いたり、イメージが膨らませやすいし、「ファッションとは?」という命題、ファッションの持つ記号論的意味合いの解体、再構築をするということで、ファッションをアカデミックに学んだ集大成に出来ると考えたからである。


以前から、制作のテーマを文学に絞っている。前回はガルシア・マルケス
「十二の遍歴の物語」、


十二の遍歴の物語 (新潮・現代世界の文学)

十二の遍歴の物語 (新潮・現代世界の文学)


前々回はオスカー・ワイルドの「幸福の王子


幸福の王子・わがままな大男 (小学館世界の名作 10)

幸福の王子・わがままな大男 (小学館世界の名作 10)


であった。


自分の文芸的バックグラウンドがよく分かるなあ、と思いつつ、ファッションに転じようとしながらも本当は自分は文学的な人間なのではないかとも考える。


しかし、私のこの発想には、コンセプチュアルに偏って難解になる、ファッションデザインとしては保守的になる、といった弱点がある。それでもあえて、この分野を選択し、ファッションデザインとして完成度の高いもの作れるようになりたいのだ。


残念ながら私のこの思い、メインの先生には理解してもらっていない。それだからこそ、やりがいがあるとも言えるのだが。